| Deceiverは、「ストレスなく演奏に集中できる環境を作り出すことで、ミュージシャンの力を最大限に引き出したい。そして、そのための“道具”を提供したい」というProvidenceのブランド・ポリシーと、その理念を共有する名匠・横山 正の“技〜わざ〜”が融合して生まれたギターです。時代の音、プレイヤーの声を取り入れながら、ゆっくりと製作を続けていきたいと語る横山氏。全てのモデルが1本1本手作業で丁寧に作られています。Providence プロデュースのもとで生まれたDeceiver Guitarの魅力は、新品のときはその時の、また時間がたてば、そのときの最高の鳴りが味わえること。良い材と組み込みの技術により、その時期ごとの最高の音を出してくれるのです。時が静かに流れる信州・松本の工房で、理想のギター作りに励む横山氏に、製作のポリシー、今後の展望などについて話をうかがいました。 |
|
Profile 約30年間にわたってモーリス楽器製造株式会社にて弦楽器の手工製作に携わってきたマスター・ビルダー。その間に数多くのミュージシャンの要望にこたえたギターを製作し、エレクトリック・ギターのみならずアコースティック・ギターやマンドリン、ウクレレなど、幅広い弦楽器製作の知識と経験を持つ。2005年に同社を退社し、2006年に横山工房を設立した。 |
| Deceiverのこだわりは音と耐久性。 どちらが1番ということではなくて、どちらも絶対大事です。 |
||||
| ●横山さんは長年、マスター・ビルダーとしてエレクトリック・ギターのみならず、アコースティック・ギターの製作にも携わってこられたわけですが、まずは横山さんのギター製作に対する思いから聞かせていただけますか? ○プレイヤーが喜んでくれればそれが一番です。要するに弾く側がすべてですよ。 ●すでにDeceiverにはKON TSUYOSHI(今 剛) MODEL、DESPERADO MODEL、HEARTBREAKER MODELといった3モデルがラインナップされていますが、今後、ユーザーから仕様についてのリクエストがあった場合、それらをフォローしていただくことは可能でしょうか? ○できるだけユーザーからのリクエストは受け付けていきたいと思ってます。それがハンドメイドのいいところですからね。でも、複雑な絵を入れてほしいというような装飾的な加工には、時間や工程の関係上、今のところおこたえできそうにありません。しかし、ギター本体の機能については時間を惜しむつもりはありませんよ。 ●ところで、ギター・ビルダーを目指すことになったきっかけは何だったのでしょうか? ○高校時代にバンドをやっていたからでしょうか。ギターを作ってみるのも面白いんじゃないかって。 ●横山さんはアナログのオーディオ・マニアだったそうですね? ○はい、昔は。 ●そのことは現在の横山さんのギター製作と何か関わりがあると思いますか? ○どちらもアナログってことですよね。ギターってデジタルじゃないでしょ? どちらかと言うと。大好きなクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングなんかをオーディオでよく聴いていましたね。 |
|
|||
|
●Deceiverはパシフィクスのブランドとしての理念と、それと共通する考えの上に製品作りをしている横山さんの技術力が融合して生まれたブランドですが、横山さんがDeceiver Guitarを製作していく上で、こだわっていることがあれば聞かせてください。 ○音。それと耐久性。どちらが1番でどちらが2番ということではなくて、どちらも絶対大事です。 ●結局は音の話になりますよね? ○それが主体ですね。 ●音以外に、例えばネックの仕様はこうでなければいけないというような、そうしたこだわりはお持ちですか? ○いや、何も。最終的に音が良ければ。とりあえずネックはしっかりしてないと、というくらいはありますけど、それは当たり前のことですからね。当たり前のことを当たり前にやってるだけです。 ●これまで発表されたラインナップを見るかぎり、横山さんのギターはとてもシンプルな仕様ですね? ○シンプルな方が飽きないですし。それに派手なものは用途が限られますからね。 ●それではユーザーへ向けてメッセージをお願いします。 ○まずは弾いてもらうのが一番。それで気に入るか気に入らないかでしょう。もともと楽器とはそういうもので、100人ギタリストがいれば100通りの好みがあるんです。とは言え、こちらで手配している材とパーツには絶対の自信があります。丹念に仕上げて工房から送り出したギターを手に取ってもらい、それで気に入ってもらえたなら、こんなに嬉しいことはありません。ただ、“この仕様じゃなければいけない”というように凝り固まるつもりはないんです。ユーザーの声は積極的に取り入れていきたいですね。 ●柔軟な姿勢ですね。 ○頑固ですけどね(笑)。適度に頑固。時代の音やユーザーの声に耳を傾けるだけの柔軟性は持っているつもりです。ネックはこうじゃなきゃいけないとか、そういう類いの頑固さではありません。完璧だと思ったらおしまいですからね。 ●なるほど。プレイヤーの目線に立って対話できるビルダーということですね。 ○そう。“聞く耳を持った職人”です(笑)。 |
|||